腕の静脈にも弁があるの?~風疹の抗体検査体験記~

「風しんにおける抗体検査および予防接種のご案内」が送られてきた

「風しんにおける抗体検査および予防接種のご案内」の封書が役所から送られてきました。

「昭和37年4月2日から昭和54年4月1日に生まれた男性は、公的な接種を受ける機会がなかった」とのことです。

風疹は、妊婦さんが感染すると、赤ちゃんに障害が残る可能性があります。そのため、感染を拡大させないためには、社会全体が免疫を持つことが重要です。

今回、2022年3月31日までの期間に限り、予防接種の対象者には、クーポン券が配られました。

抗体検査・予防接種までの流れは次の通りです。

まず、抗体検査を受けます。
抗体検査は、勤め先の検診や特定健診の機会に受けられますし、全国の医療機関でも受けることができます。
抗体のある人はそこで終了です。
抗体の無い人は、全国の医療機関で予防接種を受けられます。

封筒には、抗体検査券、予防接種予診券、予防接種券の3種類のクーポンが入っていました。それぞれに対し、国保連提出用、医療機関控え、ご本人控えがあるので、全9枚で構成されています。

抗体検査券には金額が書いてありませんでした。予防接種予診券は、2,820円、予防接種券は9,095円の費用が表示されています。また、いずれも自己負担額は0円でした。

今、世間では、新型コロナウイルス感染症の特別定額給付金(10万円)が話題になっています。
でも、行政は、このような必要なところにも、1万円、2万円のお金を出してくれています。ありがたいことです。

物心ついたころ、風疹になったとかならないというような会話があったことをかすかに覚えてはいますが、あやふやでしたので、先ずは抗体検査を受けることにしました。

抗体検査

自宅から歩いて5分ほどのクリニックに向かいました。
普段は、予約しないで行ってもすぐに診てくれます。

しかし、扉に「新型コロナウイルスの感染予防で予約制にします」との貼り紙がありました。

折角来たので、ダメでもともとと思い、扉の前から電話をかけると、診ていただけるとのこと。
扉を開けると、幸いなことに、診察室から出て来た患者さんが1名いるだけでした。

「ご案内」を読んでいたので、内容は解っていましたが、改めて説明を受けました。

腕の静脈にも弁があるの?

説明の後、採血となりました。

このクリニックは小児科も兼ねているためか、ベットに横たるように言われました。

僕の腕の血管は、普段あまり浮き出てはいないものの、ゴムでしばれば、そこそこ浮き出てきます。そのため、あまり血を取られるのに苦労した覚えはありません。

でも、今回は、血が全然出てきませんでした。

「血管に刺さらなかったのかな?」と思っていたら、先生からあまり聞いたことのない言葉が聞こえてきました。

「あれ?弁に刺さっちゃったかな?」

「え?」
心臓より下にある、足から血液を戻すため、足の静脈に弁があることは、生物の教科書などにもよく書かれていると思います。でも、腕の静脈にも弁があるの?はじめて知りました。

ベットに寝ているので、頭と足の位置を逆にして、もう一度トライ。
今度は上手くいきました。

血液の量は5ccくらいでしたでしょうか。

抗体検査の結果

予約をとるのは心理的に面倒です。
2カ月くらいしてからようやく重い腰を上げて、結果を聞きに行くことにしました。

新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除されているので、クリニックには3、4組くらいの人がいました。
このクリニックには小児科があるので、「なんでこのおじさん一人で来ているの?」といった子供の視線を感じます。

幸い、すぐに呼ばれました。

検査はEIA法(Enzyme Immunoassay: 酵素抗体法)でした。
先生から説明を受けた訳ではなく、「検査結果のお知らせ」に書いてありました。

抗原と抗体を反応させて、発色により定量化する方法のようです。
抗体の量が定量的に得られるなんてビックリです。

基準範囲として6.0未満が(-)となるところ、その4倍以上の値がありました。

今後、一生風疹にかかることはないと思うので、安心してクリニックを出ました。

まとめ

自分が感染しないというメリットだけではなく、他人にも感染させないためにも、抗体検査を受けに行きましょう。

将来的には今回の新型コロナウイルス感染症に対しても社会全体が免疫を持つように抗体検査や予防接種がなされるかもしれません。

 

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