最終的に絵を完成させるために、影を付けたり髪の毛を描いたりします。
でも僕は、人物画を描くことの面白さは、影や髪の毛を描く前までで終わってしまっているように感じます。ですから、10~15分くらいで、次に示すような絵を次々に描いている時が一番楽しいです。
そうは言うものの、作品に立体感を出したり、写実的にするために避けて通れないときがあるので、触れない訳にはいきません。影をつける
影を付けるのは特に難しくありません。
最も重要なコツは「鉛筆の腹を使う」ことです。
鉛筆の腹を使ってちょっと塗ってみて、薄かったら塗り重ねます。濃かったら練り消しで軽く押さえたり擦ったりして薄くします。それを繰り返せば良いだけです。
特に、ほうれい線や涙袋を描くときに、鉛筆を立ててしまうと、老け顔になったり、女性が男性っぽく見えてしまうので、要注意です。シャーペンで顔を描くことが難しい理由の一つだと思います。
絵を描き慣れているように見せるコツもあります。それは、鉛筆を動かす方向を一定にすること。例えば、右利きなら右上から左下へ45度方向に揃えます。
この絵でも、額あたりはそんな感じにしています。他のところは濃度の細かい変化が多いので、やっていません。
影を付けることと並行して、瞳を塗り直しています。
まず、キャッチライトを入れると目がいきいきとします。
キャッチライトとは、瞳が強い光を反射してできる白い部分です。絵画では使わない用語かもしれませんが、写真では一般的に用いられています。
実物のモデルや写真にキャッチライトがなくても、瞳のどこかに入れることをお勧めします。不自然になってしまったらそのときに塗りつぶしましょう。太陽や写真用のライトが写り込むと、キャッチライトの境界はくっきりとします。その際には、先の尖った鉛筆で、ライトの輪郭を先に書くことをお勧めします。
キャッチライトの輪郭を描いたら、その他の瞳の部分を塗ります。
瞳孔は、キャッチライトがかかっていなければ、ほぼ真っ黒です。また、瞳と白目の境界も一般に濃いです。虹彩は薄めです。これらのことを念頭において、モデルをよく見て塗れば、驚くほど生き生きとした目が描けます。
口の周囲も丁寧に影を付けましょう。
口角の部分はちょっとした塗り方の違いで全く違う印象になるので要注意です。
唇のハイライト部分は、練り消しを使えば簡単に作れます。損をしないひと手間ですので、入れましょう。
このモデルは歯を見せていません。もし、見せている場合は歯全体の輪郭だけを描き、歯と歯の隙間は描かないようにします。ただし、前歯を白く、奥歯に行くにしたがってだんだんと暗くなるように塗ると立体感が出ます。
髪の毛の描き方
髪の毛を真面目に描くことは、多大の時間がかかるので、正直言って、描きたくないです。
手を抜くコツは、最も濃いところから描くことです。濃さが同じ個所が複数ある場合には、顔に近いところだけを描きます。
黒髪の場合、最も黒い鉛筆で最大の濃度で描きましょう。メリハリが大切です。
最も濃いところを描き終わって、満足できればそこで完成です。物足りなければ、次に濃いところを描きます。
そうそう、途中でほくろも描きました。右目の目尻から垂直におろした線上で、耳の下と鼻の下を結ぶ線の少し下に打てばOKです。





