独学で電験第3種に合格する勉強方法

大学で電気工学科を出たからといって、電験3種に合格できるほど甘い試験ではありません

僕は高校の時、「大学で電気工学科を卒業すれば、発電機からトランジスタまで、仕組みが理解できて、何でも設計できるようになる」と思い、電気工学科に進みました。

いざ、電気工学科を卒業してみると、電気に関してできることはほとんど何もありませんでした。文字通り、何もできません。本当に、なんにもできないんです。一応、電気実験の授業はありましたよ。非常にバラエティに富んでいました。でも、一週間毎に次から次へと異なる実験があるので、それぞれの内容を咀嚼している暇なんてありません。結局、何にも身につかないまま終わってしまいました。周囲には言いませんでしたが、内面的にはショックでした。

ただ、トランジスタ等の弱電分野については、卒業後に本を読んだり、業務で使う機会があったりしたので、少しずつ解るようになってきました。

ところが、発電機とか送配電といった強電の分野になると、相変わらず解りません。

昔、渋谷に電気館があって、発電用の水車とか、柱上トランスとかが展示されていました。見学しても「面白そうだな~」で終わりです。文系の方々とほとんど何も変わりません。でも、本当は、水車の種類とか、トランス結線方法の知識に基づいて、もっと詳しく見学したかったんです。

また、世の中には、鉄塔マニアのような人がいて、ブログとかに専門的な知識が披露されています。「マニアの人たちはどのようにしてこんな知識を得たのだろう?すごいな。マニアほど詳しくなれなくてもいいけど、もっと強電のことが知りたいな」と常々思っていました。

そんな頃、たまたま電験3種や電気工事士の本を立ち読みしたことがありました。強電用の知識が書かれていて、これらを勉強すれば知りたい知識に近付けるんだと感じました。

大学の電気工学科なんて、おそらく現在でも、このような状況ではないでしょうか。いきなり電験3種を受験しても、「理論」を除いては、限りなく0点に近い点しか取れないと思います。

でも、それはちょっと言い過ぎかもしれません。
僕の出身大学は、電気主任技術者免状に係る認定校でした。然るべき単位を取って、実務経験を重ねれば、試験を受けなくても電気主任技術者になれるルートがあったんです。多分、同学年の何人かはこのルートで資格を得たことでしょう。そういう人たちは、きっときっちりと勉強して、卒業直後から強電の分野に精通していたことでしょう。

でも、楽をしたがる僕にとっては、その単位の選択が問題でした。土曜日に電気製図という授業があって、それが必要な単位に組み込まれていたのです。土曜日にわざわざ学校に行って、一科目だけ受けて帰ってくるなんてことしますか?選択から外して週休二日にしますよね?

初めに選んだテキストが難解すぎて、一旦は電験3種をあきらめました

前述した、本屋でたまたま立ち読みした電験3種の本をそのまま買ってきました。1冊にまとまっている本で、「はじめに」みたいなところを読むと、いかにもその本だけで簡単に合格できそうなことが書いてありました。

でも、結論を述べると、このテキストは全く役にたちませんでした。

精読しても書き写しても、全く解りませんでした。今考えると、解説が無く、結論しか書かれていないためだったのでしょう。

「あぁ、強電はやっぱり難しいんだ。僕にはわからないレベルなんだな」と思い、電験3種の取得をあきらめて、それなりに毎日を楽しく過ごすことにしました。

でも、ある日、会社の後輩が、電験3種に挑戦をして、1年目に2科目合格したということを聞いてしまったのです。そして、その人は、「え?そんな極端に難しくはないでしょう?」というようなことを言うのです。

おっかしいなぁ、あんなに難しいのに。でも、もしかしたら・・・

解り易く書かれた電験3種のテキストがありました

書評を見ることにしました。

前述のテキストは、やはり、誰が見ても解らなかったと見えて、低い評価しか付いていませんでした。な~んだと思い、そのテキストを速攻で捨てました。

逆に、高い評価のテキストもありました。だまされたつもりで、高い評価のうちの1冊を買ってきました。すると、何ということでしょう。解るではありませんか。本棚に、次の3冊が並ぶのに時間はかかりませんでした。

  • 山口隆弘、石橋千尋:改定新版電験第3種ニューこれだけシリーズ②これだけ電力、電気書院
  • 深見正、深澤和幸:改定新版電験第3種ニューこれだけシリーズ③これだけ機械、電気書院
  • 時井幸男:改定新版電験第3種ニューこれだけシリーズ④これだけ法規、電気書院

良いテキストが手に入れば、あとは勉強するだけです。適度にチャレンジ問題が入っていたので、2回ずつ正解できるまで解きました。

「これだけシリーズ」には、この3冊の他に、「これだけ理論」と「これだけ数学」があります。「理論」は、オームの法則が解れば解けるので、買いませんでした。「数学」は、このブログを書き始めるまで存在を知りませんでした。これら2冊については見てもいないので、何も述べることはできません。

過去問題集にブラインドシートがあって重宝しました

大抵の試験は、5年分くらいの過去問が解けるようになれば、合格できると思います。確かに毎回新しい問題が出てきて、それが解けないことはあります。でも、合格点を下回ることはまずありません。

電験3種についても、解けるようになるまで過去問を解くことが合格への条件だと思います。

過去問題集としては、次の本を購入しました。

  • 電験3種過去問題集平成xx年版、電気書院

この本は、過去問が10年分収録されており、電話帳のように重たいです。

左ページに問題があり、右ページに解説と解答があります。ブラインドシートが付いているので、右ページを隠して問題を解くことができます。

電験3種は、丸暗記では合格できません。分からなかったり、間違えたりした問題は、解説を読むなりして理解するとともに、時間をおいて解き直す必要があります。

この過去問の解説はそこそこ詳しいです。ただ、解説に納得できないことや解り辛いことは当然あって、そのような場合には、テキストに戻ったり、インターネットで検索したりしました。

受験体験記

勉強から申請まで

第二種電気工事を片手間に受験しながら、2年くらいかかったと思います。
誰かに急かされていたわけではないので、勉強が一通り終わったら受けようと思っていました。

勉強している時って、なぜか他分野の本がとても面白そうに見えたり、趣味をしたくなったりするんですよね。でも、さぼっているとそれだけ勉強期間が長くなると考えて、毎日1~2時間くらいは机に向かうようにしました。

勉強自体は、テキストが解りやすかったので、独学でも特に支障はなく、外部のセミナー等を受ける必要性は感じませんでした。

電験3種には科目合格保留制度があります。でも、何度も受験するのは受験料と交通費がもったいないので、全教科が合格点を取れそうな頃を見計らって受験申請しました。

試験当日

とにかく、解ける問題から解くことを心掛けました。

合格発表

大きな封筒が送られてきたので、合格と分かりました。

中に入っている免状交付申請書を郵送すると、免状が送られてきました。

免状を取得して

街中で、送配電線を見ることが楽しみになりました。

維持費がかからないのがいいですね。定年後の再就職時に武器になると思って今のところは温存しています。

まとめ

テキスト選びが全てです。書評を読み比べ、店頭で手に取ってみてお選びください。

ご健闘をお祈りいたします。

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