GANGYのインキ消レビュー

GANGYのインキ消(IR-700)を買いました。
思っていたより良く消えました。

GANGYのインキ消を入手しました

僕は万年筆を何本か持っています。
自分のお気に入りの万年筆で字を書くと、紙との抵抗感や線の太さやインクの濃淡が心地良く、書くことが楽しめます。

使用中のペン3本

使用中のペン3本

人からも貰ったのは4本で、1本なくして、3本残っています。そのうち、使っているのはペリカン製の1本で、他の2本は書き味が合わなくて使っていません。調整してもらえばいいのですが、調整代が高いので躊躇しています。
自分で買ったのは、プラチナのpreppyという、500円以下の万年筆2本です。でもpreppyは、高級品を差し置いて、書きやすいです。安いので、耐水ペーパーを使って、自分でニブ(ペン先)を研ぐこともあります。失敗してもたいして惜しくないし、楽しいですよ。

ところで、僕は、書き間違えが多いです。
お手本通りに書いたり、下書きを見ながら書いたりしていても、間違えてしまいます。
うーん。困ったものだ。

ボールペンで間違えた場合は修正テープを使います。消してすぐに書き直せるから問題ありません。
でも、万年筆の場合、修正テープの上から書くとインクがはじかれて、思うように書き直せません。仕方がないので、今までは、二本線で消して書き直していました。

ただ、修正液があることは知っていました。
遠い昔にどこかで見た記憶がありました。

ちょっと調べてみると、GANGY(ガンヂー)のインキ消というのが、今でも売っているみたいです。
早速、行きつけの世界堂新宿西口文具館に行って聞いてみました。
すると、ペン型の(ペリカンスーパーシェリフ?)は置いてあったんですが、ロイヤルブルーだけしか対応していないとのことでした。消すには消せるものの、書き直す時は、消すためのマーカーと反対側に付いているペンを使うという仕様のため、使える色が固定されています。僕は、たまたまペリカンのロイヤルブルーを使っているので買うこともできました。でも、プラチナのブルーブラックやブラックも修正したいということで、別のお店をあたることにしました。

新宿は便利ですね。10分かからずに東急ハンズに行けます。
ここで、対面販売ブースの足元を見たら、GANGYのインキ消があるではありませんか。品番はIR-700で、税込770円でした。

GANGYインキ消

GANGYインキ消

家に帰って、箱を改めて眺めてみると、マハトマガンジーの似顔絵が描いてあります。インキ消とどういう関係があるんでしょうね?僕にはわかりません。

ちなみに、「マハトマ」とは「偉大な魂」を意味します。苗字ではありません。

GANGYのインキ消を使ってみました

早速使ってみます。

ガンヂーインク消の使用見本

まず、PelikanのRoyal blue、PLATINUMのBLUE BLACK、PLATINUMのBLACKを使って、一行ずつ書いてみました。色名はそれぞれ3回書きました。

Royal blueを持っていた理由は、色が気に入ったことに加えて、インク名の意味合いが良かったからです。ロイヤルですよロイヤル。
BLUE BLACKを持っていた理由は、昔から、公文書を書くにはBLUE BLACKが鉄板だったからです。
BLACKを持っていた理由は、preppyを初めに買った時、お店にBLACKしか置いてなかったからです。preppyは、色の変更ができないことになっています。

行間が2行のところと1行のところがあるのは単純に書き間違いです。このような書き間違いをすることが多いので、インク消しが必要になるわけです。

インキ消は赤液と白液があり、赤液→白液→赤液の順に使います。
消す対象は、2番目の色名と3番目の色名のところにしました。

まず、赤液を塗ります。
キャップにガラス棒が付いていて、ガラス棒の先に付いた水液を紙に擦りつけるような使い方で塗っていきます。比較的細かいところが消せる半面、広い面積を消そうとすると、何度も液をつけ直す必要があります。

Royal blueとBLUE BLACKは、色が赤液にかなり溶け出してきます。BLACKはあまり変化がありませんでした。
塗り終わったら吸取紙で余分な赤液を吸い取ります。

次に白液を塗りました。やはりガラス棒で塗ります。
Royal blueとBLUE BLACKは、びっくりするほど良く消えました。
ブラックは、初めあまり消えないように見えましたが、徐々に消えていきます。
でも、完全に消えるわけではなく、少し黄色みが残りました。
余分な白液も吸取紙で吸い取ります。

初めは、何の考えも無しに、普段使っているブロッタで液を吸取っていました。
でも、普通に書いた文字を、この白液が付いたブロッタで押さえると、その部分が消えちゃうのでは???
実際に試してはみませんでしたが、書いた文字が消えると面倒なので、ブロッタの吸取り紙は速攻で取り換え、インク消には、ティッシュを使うこととしました。

さて、最後に再び赤液を塗って、吸取ります。
白液の効果を停止し、インクで再筆記出来るようにするためのようです。

スーパーシェリフも、マーカーの反対側のペン先を赤液と同等の仕様にすればいいと思うのですが、マーカーの上で、液が混じってしまい、機能しないため、あきらめているのかもしれません。

インク消しの作業後、すぐに再筆記すると、当然ながら、滲んでしまいます。
乾くまで待つ時間は長いですね。修正する場合は、その内容を忘れてしまいそうです。
英語のことわざに、A watched pot never boils.(見られているヤカンは決して沸騰しない)というのがありますが、A watched correction point never drys.(見られている修正個所は決して乾かない)ということわざがあってもいいですね。
手近にアイロンがあれば、かけてしまいたい気分です。

ともかく、一日待ってから3番目の色名のところに再筆記しました。
いかがですか?PelikanのRoyal blueとプラチナのBLUE BLACKは、問題なく使えます。
プラチナのBLACKは、修正した跡がありありと分かりますが、まぁ、使えないことはないですね。

「ご注意事項」の不明点

テスト後に「ご使用方法」と「ご注意」を改めて読んでみました。

「ご使用方法」には特に疑問点はありませんでした。

「ご注意」の初めにある、「赤液と白液を絶対に混合させないでください」は、まぁ、解ります。混合させて良いのであれば、初めから混合させているはずです。
でも、赤液を塗った後に白液を塗り、更に赤液を塗るとすれば、瓶の中でいくらか混ざってしまいます。それくらいは許容範囲なのですか?
僕は、ガラス棒をティッシュで拭いてから瓶に戻すようにしていますが、神経質すぎますか?

次に、「瓶を振らないでください」とあります。なぜですか?微妙に混ざった液は、実は層に分かれていて、瓶を振ると均一化されて性能が落ちるからですか?危険な物質が合成されてしまうのですか?それとも、振ると手が滑って飛んで行き、何かを壊すためですか?

「目に入った場合は多量の水で洗い流し、医師の診察をうけてください」とありますが、材料物質名が書いてないのに、医師はどのように診察するのですか?SDS(Safety data sheet)を付けるか、物質名を書くべきではないのでしょうか?

こういう説明書を見ると、ロングセラーだなと思います。

おわりに

1970年代以前は、ボールペンは公式文書に使えず、万年筆だけが認められていました。
商業高校に入学する場合、先ず、万年筆を買ったという話を聞いたことがあります。
そのような時代、このようなインキ消は重宝されたことでしょう。

今回、インキ消を折角入手したので、今後使い込んでいきたいと思います。
ペリカンの万年筆は吸入式であり、吸入しているとき、インキが手に付いてしまうことがあります。そんなときもこのインク消で消せるかな。皮膚についた場合は石鹸でよく洗ってくださいと書いてあるから止めておいた方がいいかな。やっぱりSDSが欲しいな。

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