伝送線路をFパラメータで表します。
一度くらいは自力で導いておこうと思いました。
伝送線路のFパラメータ
伝送線路上の信号は、進む波と戻る波の重ね合わせで構成されます。特性インピーダンスをとすると、次に示す電圧と電流の式で表すことができます。
ここで、は減衰定数、
は位相定数です。
さて、伝送線路の両端の電圧と電流を図に示すようにとします。
伝送線路をの範囲で考えると、その端点では、
となります。(3)と(4)を連立させて解くと、
となり、(5)、(6)を(1)、(2)に代入すると、
及び、
となります。
式変形では、双曲線関数の定義である
と
を使っています。
ところで、Fパラメータは、
ですので、(7)、(8)、(9)を比べることにより、
となります。
式(10)が一般解ですが、損失を考えない場合はとおけるので、
や
を考慮して、
となります。
おまけ
集中定数のインピーダンスが端子間に直列と並列に入っている場合のFパラメータも、簡単なので、おまけとして記しておきます。
インピーダンスが端子間に直列に入っている場合
閉路方程式を立てると、
なので、
となります。
インピーダンスが端子間に並列に入っている場合
閉路方程式を立てると、
なので、
となります。
まとめ
伝送線路をFパラメータで表しました。
いろいろなサイトでも結果が示されていますが、式(10)までとしているところが多いようです。
そんなに損失を考えたいですか?式(11)間違っていませんよね?
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