MONOSTICKとTWELITE PALを購入しました。
MONOSTICKのパンフレットには、「超簡単!TWELITE 標準アプリがあらかじめインストールされており、すぐに動作確認することができます。」と書いてあります。
また、TWELITE PALのサイトには、「コイン電池を入れるとすぐに通信開始。」って書いてあります。
これだけ読んだら、超簡単に動かせると思うじゃないですか。
それが動かないんですよ。
理由は、Application IDとChannels Setが一致していないからです。
本記事は、動作させるための手順を示します。
ただし、本手順を実施する過程で、ハードウェアを壊したり、ウィルスソフトに感染したりする可能性がゼロとは申しません。僕が責任を取ることはできませんので、静電気に気をつけたり、ウィルス対策ソフトを使ったりするなどして、自己責任での作業をお願いいたします。
TWELITEを入手する
通信するために、ハードウェアが複数必要です。

TWELITE
僕は、Amazonで、下記3点を買いました。
- モノワイヤレスUSBスティックMONOSTICK-モノスティックレッド(ASIN: B074PW6YGB)
- モノワイヤレス TWELITE RED PAL & AMBIENT SENSE PALセット MW-S-R-PAL-AMB(ASIN: B08252JS21)
- モノワイヤレス USBアダプター TWELITE R2-トワイライター2
ここで、2.は、温度、湿度、照度を測ることができる無線センサタグです。
3.は、既に廃番になっているようで、代替品(ASIN: B085QDPVK5)があります。代替品には、3.に無かったアタッチメントが付いていますので、上位互換です。3.は、1.と2.の通信であれば、無くても対応できます。しかし、2.の内部パラメータの状態を直接確認するのであれば、必須です。
TWELITEには、BLUEシリーズとREDシリーズがあります。BLUEは空中線電力が1mW、REDは10mWです。混在は可能です。
僕は、通信距離の限界を試すこともあるかもしれないと思ってREDを選びました。
電池(CR2032)を入手する

電池(CR2032)
電池は、Amazonで一緒に買っても構いません。僕は近所のコンビニで買いました。
TWELITE STAGE(トワイライトステージ)をPCにインストールする
PCにTWELITE STAGEをインストールします。これをしないと、100万年経っても通信させることができません。
TWELITE STAGEは、TWELITEの内部パラメータを書き換えたり、ソフトウェアを書き込んだりするためのソフトです。ダウンロードのためのサイトはこちらです。
「▶TWEKUTE STAGE SDK」をクリックすると、「Windows版」「MaxOS版」「Linux版」が現れます。PCに合わせた製品をダウンロードして、インストールしてください。
TWELITE PALのAPPLICATION IDとCHANNELS SETを調べる
APPLICATION IDとCHANNELS SET
TWELITEシステムは、通信機器間でApplication IDとChannels Setを一致させないと通信できません。せめてそれくらい、パッケージに書いておいて欲しいです。
Channels Setは通信周波数を定めます。これが合っていないと、通常音声と超音波で会話するようなもので、お話になりません。
Application IDは、用途毎のIDです。親機・中継機アプリ、パルアプリ等、それぞれの用途毎にIDが決められています。これが合っていないと、日本語と英語で会話するようなもので、やはりお話になりません。
TWELITE PALのAPPLICATION IDとCHANNELS SET
TWELITE PALのApplication IDとChannels Setは、結論から述べれば、それぞれ次の通りです。
Channels Set:15
これは、インタラクティブモードのページに入り、「▶周波数チャネルとアプリケーションID」をクリックすると、初期設定として書いてあります。
最初からあると知っていれば探しますけど、初心者の僕には分からなかったなぁ。
APPLICATION IDとCHANNELS SETを直接確認する方法
TWELITE PALとTWELITE R2を接続する
Application IDとChannels SetはTWELITE STAGEを使って調べることができます。
先ず、「ボタン電池を入れない」状態でTWELITE PALとTWELITE R2を接続します。ピンとソケットには、それぞれ、GND~SETが書いてありますので、それを間違えないように確認しながら嵌めます。

PALとR2を接続する
さらに、R2にUSB Type-Cのケーブルを接続します。
USB Type-Cのケーブルは別売です。充電専用ではなく、データ通信できるケーブルを使ってください。僕は、プレゼンタを買った時についてきたケーブルを使いました。
ところでこの写真、帰ってきたウルトラマンに登場する古代怪獣ツインテールを思い出してしまうなぁ(古い・・・)
USBケーブルをPCに接続すると電力がUSBから供給されます。この状態で、内部パラメータを確認することができます。
PCに接続するときには、はんだ付けされたピンが周囲の金属でにショートしないように気をつけてください。
COMポートの存在を確かめる
この節は、Windowsの場合について述べます。
まず、コントロールパネルを開き、デバイスマネージャをダブルクリックします。

デバイスマネージャー
ポート(COMとLPT)の左脇の>をクリックしてCOMポートがあることを確認します(この場合COM5)
これが現れない場合やUSB Type-Cのケーブルを抜いても表示が変わらない場合は、仮想COMポートのドライバがありません。
その場合は、こちらのサイトからVCP Drivers (Virtual COM Port Drivers)をインストールしてください。
MacOSやLinuxについては使ったことがないので分かりません。必要に応じてドライバをインストールしてください。
TWELITE STAGEでApplication IDとChannelsを確認する
TWELITE_Stageを起動します。

シリアルポート選択画面
シリアルポート選択画面で「1」を押して、TWELITE R2を選びます。

機能選択画面
機能選択画面で、「3」を押して、インタラクティブモードを選びます。

インタラクティブモード説明画面
説明画面で「Enter」を押します。

PALのApplication IDとChannels
すると、インタラクティブモードになり、以下が確認できます。覚えきれないので、メモしておきましょう。
Channels: 15
ところで、Transmission Intervalが60であることも確認しておきましょう。つまり、測定結果は60秒に一回送信される設定です。
さて、TWELITE PALは、PCに接続しておけば、電池なしで動作します。しかし、そもそも「無線」を使うことが目的ですし、電池も買ってあるので、電池駆動することにします。
USB Type-Cケーブルを外し、TWELITE R2も外します。

TWELITE PALのケースへの実装
購入したセットに付属していたケースに収めます。写真の左手に見える、透明ケースに空いている穴は、温湿度センサ用ですので、基板に描かれている温度計や水滴のマークに合わせます。
MONOSTICKのAPPLICATION IDとCHANNELS SETをTWELITE PALのそれに合わせる
同様にして、MONOSTICKのApplication IDとChannel Set番号を調べます。

MONOSTICKのインタラクティブモード画面
つまり、
Channels: 18
です。
2つのパラメータのいずれもTWELITE PALと異なっていることがお分かりになりますでしょうか?
上述のように、通信させるためにはこれらを一致させなければなりません。
MONOSTICKの方がPCへの接続が楽なので、ここではMONOSTICKのパラメータをTWELITE PALに合わせます。
この画面において、小文字のaキーを押すと、Application IDが修正できます。0xを除いた67726305をタイプして、Enterを押すと左側にアスタリスクが付いて、数値が変わります。
同様に小文字のcキーを押して、Channels Setを15に変更します。

MONOSTICKのパラメータをTWELITE PALに合わせる
最後に大文字のSを押せばSaveされます。
これで、通信が始まっているはずです。
確認しましょう。

機能選択画面
Escボタンを1回押すとこの機能選択画面に戻るので「1」を押してビューアを選びます。

ビューア選択画面
「3」キーを押して、「PAL/CUE/ARIAビューア」を選びます。

PAL/CUE/ARIA説明画面
「Enter」を押して先に進みます。

PALビューア
測定結果が表示されました。温湿度が測定できていることがわかります。
気温23.3℃、湿度は54 %、照度595 lx(ルクス)。まぁ、快適な室内環境です。
ちなみに、労働安全衛生規則604条によれば、精密な作業における照度の基準は300 lxです。
この画面が出てこない場合は、測定周期が60秒だったことを思い出して、少なくとも1分待ってみましょう。

TWELITE PAL基板
どうしても60秒待てない場合は、PALの基板上のSW1を押します。写真の右上にある小さいボタンです。押すたびに隣の発光ダイオードD1が一瞬光り、データが送信されます。
まとめ
電池を入れただけでは動かなかったので、返品しようとまで思ってしまいました。
Application IDとChannels Set(周波数チャネル)を合わせたところ、無事に動作しました。
でも、得られたデータをExcel等のソフトで自動処理できなければ発展性がありません。この方法は、こちらの記事に示しています。
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